指値注文で取引するトレーダーにとって、今回の比較で割安なのはMEXCです。MEXCの現物取引のメイカー手数料は0%で、PointPayがPXP割引で実現できるどの手数料率よりも低いためです。PointPayの手数料率は、PXP割引を適用しても0.02%が下限です。
一方、PXPを大量に保有し、成行注文で取引するトレーダーなら、PointPayでMEXCのテイカー手数料0.05%より低い手数料率で取引できます。なお、MEXCは米国および英国の居住者にはサービスを提供していません。
Key Takeaways
プラットフォーム独自のトークンの保有が条件となる手数料割引は、実は2つの判断を伴います。どのように取引するか、そしてそのトークンをどれだけ保有してもよいと考えるか、という判断です。
PointPayの現物取引手数料は、PXPを保有していない場合は0.1%で、PXPの保有量が増えるにつれて30%〜80%割り引かれます。一方、MEXCのメイカー手数料ははじめから0%です。
このPointPay vs MEXCの比較では、指値注文と成行注文のトレーダーそれぞれについて両者の手数料がどこで並ぶのかを算出し、各プラットフォームでほかにどのような情報を確認できるのかも整理します。
答えは取引方法によって変わります。指値注文で取引する場合、MEXCでは手数料がかからず、PointPayでは毎月最低でも1.00ドルかかります。一方、PXPを大量に保有している成行注文トレーダーなら、PointPayのほうが手数料を安く抑えられます。
以下の数値は、PointPayが公開している割引表とMEXCの手数料ページに基づいて算出しています。
多くの比較ページは表面上のテイカー手数料率だけで比較を終えていますが、実際にどちらが安くなるかを決めるのは、指値注文と成行注文の違いです。
MEXCの手数料ページによると、現物取引の手数料は指値注文が0%、成行注文が0.05%で、トークンの保有は必要ありません。手数料をMXで支払う(MX控除)と、成行注文の手数料率は0.04%に下がります。
PointPayの取引に関するFAQ(Trading FAQ)によると、現物アカウントにPXPがない場合の手数料率は、メイカー・テイカーともに0.1%です。そのうえで、300 PXP以上で30%、5,001 PXP以上で55%、50,000 PXP超で80%の割引が適用されます。
手数料表をすべて公開している取引所は、本来あるべき数よりも少ないのが現状です。当社が行った12の取引所を対象とする手数料透明性の調査でも、そのことが明らかになりました。
毎月5,000ドルの指値注文の場合、MEXCの手数料は0.00ドルです。PointPayでは、PXPを保有していなければ5.00ドル、PXPの最上位レベルでも1.00ドルの手数料がかかります。
5,000ドルの成行注文では、MEXCの手数料は2.50ドル、MX控除を利用すれば2.00ドルです。PointPayでは、PXPなしで5.00ドル、55%割引レベルで2.25ドル、80%割引レベルで1.00ドルとなります。
つまり、公開されている割引表に基づけば、5,000 PXPを超えて保有する成行注文トレーダーにPointPayで適用される手数料率は、MEXCの標準テイカー手数料率を下回ります。さらに50,000 PXPを超えると、MX控除を利用した場合のMEXCの手数料率の半分になります。
ただし、これらのPXPの基準は、PointPayが2024年にトークンスワップを実施する前のものです。PointPayのスワップに関するFAQには、各レベルが交換比率に応じて見直されたと記載されているため、現在の保有量がどのレベルに該当するかを確認してください。
また、PXPを保有すること自体に価格変動リスクがありますが、0%のメイカー手数料にはそのようなリスクはありません。
ほかにも比較する価値のある取引所を知りたい場合は、少なくとも1つの手数料項目がゼロの取引所をご覧ください。
このセクションは、MEXCである当社が自社の立場を主張するものです。どの企業であれ自社について語る文章を読むときと同じように、懐疑的な目でお読みください。
PointPayが割引表を公開していること、無料の即時送金、保有者への報酬は評価に値します。同時に、セーシェルとドバイの当局がMEXCの運営会社に対して講じた措置も、同じ天秤にかけて判断すべきです。
当社のアピールポイントは簡単に検証できます。トークンを保有しなくても指値注文の手数料が0%であること、手数料と準備金を誰でも確認できること、そしてHackenによる毎月の監査です。
米国、英国、またはEUの現地ライセンスを重視する場合、MEXCはその条件を満たしていません。
MEXCの不十分な点については、当社のMEXCレビューで挙げている制約で具体的に説明しています。
6つのチェック項目は、手数料や取扱銘柄の範囲から、信頼性の指標、アカウントのルール、各プラットフォームの特長までを対象としています。データ集計サイトの数値は、両プラットフォームとも同じ日に取得しました。
これらのチェック項目は当社がすべての比較記事で採用している評価フレームワークに沿っており、出典は表の下に記載しています。
| チェック項目 | MEXC | PointPay |
| 手数料 | 現物取引のメイカーは手数料無料、テイカーは0.05%(MX控除利用時は0.04%) | 基本手数料率はメイカー・テイカーともに0.1%、PXPの保有で最大80%割引 |
| 取扱銘柄と市場 | 1,450銘柄、1,834の現物取引ペア | 121銘柄、146の現物取引ペア |
| デリバティブとレバレッジ | BTCUSDTとETHUSDTの無期限先物で最大500倍 | ナレッジベースによると先物取引を提供 |
| 信頼性チェック | 評価は10点満点中9点、準備金は毎月監査、2つの法域で規制当局による措置 | 評価は10点満点中7点、準備金は追跡対象外、規制情報欄は空欄 |
| 入出金とKYC | 出金手数料はコインとネットワークごとに設定、段階的な本人確認 | 入金とプラットフォーム内送金は無料、出金1回あたりの上限は10 BTC、出金と法定通貨の利用にはKYCが必要 |
| 特長 | トークンを保有しなくても指値注文の手数料が無料 | PointPayユーザー間の送金が無料かつ即時 |
両プラットフォームのCoinGeckoデータは2026年10月5日時点のものです。MEXCの手数料は2026年9月10日に記録した公式手数料ページ、準備金はHackenが監査した2026年9月のレポートに基づいています。PointPayのデータは同社のナレッジベース(取引に関するFAQ、プラットフォームに関するFAQ、KYCページ、2026年4月15日更新の手数料と上限に関するページ)に基づくもので、2026年10月5日に閲覧しました。
主にPXPの保有に対する報酬です。PointPayのプラットフォームに関するFAQ(Platform FAQ)には、EarnアカウントのPXPに最大で年1%、PXPステーキングで最大で年5%の報酬が記載されています。このほか、ローンチパッド、新規上場銘柄の投票、独自のブロックチェーンも備えています。
ほかのPointPayユーザーへの送金は自動的に検出され、手数料無料で即時に着金します。また、サポートは24時間対応です。
現在のナレッジベースにはレンディングのセクションがなく、決済用カードも掲載されていません。そのため、古いサードパーティの掲載情報で使われている「クリプト銀行」という呼び方は、もはやサービス全体を表すものではありません。
MEXC Earnでは、本人確認を完了するとフレキシブルセービングと固定セービングを利用できます。また、MEXCカードのページにあるとおり、MEXCのVisaカードは提供対象の地域で決済に利用できます。
答えはMEXCです。CoinGeckoが追跡しているMEXCの取引所準備金は約6億1,800万ドルで、毎月のスナップショットはHackenの監査を受けています。一方、CoinGeckoにはPointPayの準備金データがなく、PointPayのナレッジベースにも準備金証明(PoR)のページはありません。
とはいえ、どちらのプラットフォームにも、判断材料として考慮すべき記録があります。
CoinGeckoが何をどの程度重視して評価しているかは、同社のトラストスコア(Trust Score)の算出方法で説明されています。
2026年10月5日時点で、PointPayのスコアは10点満点中7点でした。流動性の評価は「最小限」でしたが、平均スプレッドは0.33%と狭い水準でした。これに対し、MEXCは10点満点中9点で、流動性は「中程度」でした。
MEXCが準備金証明ページで公開した2026年9月10日のスナップショットでは、ビットコインの準備金はユーザーのBTC保有量の2.97倍でした。
ハッキングが起きた後、ユーザーは取引所が実際に保有している資産に頼ることになります。そのことは、81件の取引所ハッキング後にユーザーがどうなったかを見てもわかります。
一部のサードパーティの掲載情報にどう書かれていても、CoinGeckoのPointPayの規制情報欄は空欄で、PointPayのナレッジベースにもライセンスの記載はありません。
当社が2026年10月5日と6日に各規制当局の情報を調べた際も、PointPayを名指しした記録は見つかりませんでした。
MEXCの規制情報欄は空欄ではありませんが、表示されているのはコモロのライセンスで、CoinGeckoはコモロの規制制度を「制度は定められているが実効性は未証明」と評価しています。
2026年5月、セーシェル金融サービス庁(FSA)はプレスリリースで、MX Global Ltdが同国の2024年仮想資産法に基づくライセンスを持たずにMEXCを運営しているとして、執行措置を開始したと発表しました。
その1か月後にはドバイも続きました。VARAの罰金通知には、同じ運営会社が2022年から2026年4月まで、認可を受けずにドバイの顧客のアカウント開設を受け付けていたとして、罰金を科したことが記載されています。
主に指値注文で取引する場合、トークンの保有に左右されない手数料を求める場合、または監査済みの準備金を重視する場合は、MEXCを選びましょう。
すでにPXPを大量に保有し、主に成行注文で取引していて、ほかのPointPayユーザーへの無料の即時送金を重視する場合は、PointPayを選びましょう。
手数料だけで選ぶ前に、現在のPXP保有量がどのレベルに該当するかを確認してください。公開されている割引表は、トークンスワップ前に作成されたものだからです。
米国、英国、オーストラリアの読者にとって、この比較は一般的な情報であり、現地でライセンスを取得しているプラットフォームを選ぶのが適切です。
EUおよび欧州経済領域(EEA)の居住者は、MEXCから暗号資産市場規則(MiCA)に基づく認可を受けたサービスを受けられません。また、オランダではMEXCのアカウントが2026年11月16日に閉鎖され、10月31日までに退出手続きを完了する必要があります。
MEXCとPointPay、どちらがおすすめですか?
指値注文で取引するトレーダーなら、MEXCです。MEXCの現物取引のメイカー手数料は0%で、PointPayではどのPXPレベルでもこの水準には届きません。
MEXCで取引を始める際は、まず普段取引しているペアで指値注文を出してみましょう。
現物取引の手数料が安いのはどちらですか?
指値注文ならMEXCです。PointPayが公開している割引表に基づけば、成行注文でも、PointPayで5,000 PXPを超えて保有していない限りMEXCのほうが安くなります。
MX控除を利用した場合、MEXCのテイカー手数料は0.04%です。PointPayでこれと並ぶのはPXP割引60%のレベルだけで、65%以上の割引で初めてMEXCを下回ります。
MEXCにもPointPayのような資産運用サービスはありますか?
はい。MEXC Earnには、いつでも償還できるフレキシブルセービングと、期間が固定された固定セービングがあり、本人確認(KYC)を完了すると利用できます。
PointPayのFAQによると、PointPayのEarnアカウントではPXPに対して最大で年1%の報酬が支払われます。
PXPとは?保有すると手数料は安くなりますか?
PXPはPointPayの独自トークンです。公開されている割引表によると、取引所内でPXPを保有すると、取引手数料が30%〜80%割り引かれます。
PXPの各割引レベルに必要な保有量は、2024年に8.2対1の交換比率で実施されたトークンスワップの後に見直されています。
MEXCやPointPayに暗号資産カード(クリプトカード)はありますか?
MEXCは対象地域でVisaカードを提供していますが、米国居住者は対象外です。一方、PointPayのナレッジベースには決済用カードの記載がありません。
PointPayの決済サービスは、クレジットカードやデビットカードで暗号資産を売買するためのものです。
準備金証明(PoR)を公開しているのはどちらですか?
MEXCだけです。MEXCの準備金レポートは、毎月Hackenの監査を受けています。
CoinGeckoにはPointPayの準備金データが表示されていません。
PointPayからMEXCへ安全に乗り換えるにはどうすればいいですか?
まず、PointPayのKYCを完了してください(外部への出金にはKYCが必要です)。その後、残りを送金する前に少額でテスト送金を行ってください。
送金元と送金先でネットワークを一致させ、MEXCアカウントでそのコイン用に生成される入金アドレスを使用してください。
無期限先物とレバレッジは、利益と損失の両方を拡大させます。ポジションが強制決済され、証拠金の全額を失う可能性があります。
500倍のレバレッジでは、価格がポジションと逆方向に約0.2%動くと強制決済が発生する可能性があります。そのため、高倍率のレバレッジは、厳格なリスク管理を行う経験豊富なトレーダーにのみ適しています。
本記事は、米国、英国、オーストラリアの読者にとっては情報提供を目的としたものです。これらの地域では、本記事で取り上げたプラットフォームを利用できない、または認可を受けていない可能性があります。
EUおよびEEAにおいて、MEXCは暗号資産市場規則(MiCA)に基づく認可を受けていません。
オランダ金融市場庁(AFM)は、MEXCを同庁の非準拠事業者リストに掲載しており、このリストは欧州証券市場監督局(ESMA)も転載しています。これらの地域の読者は、何らかの判断を下す際にこの状況を考慮してください。
セーシェル金融サービス庁は2026年5月26日のプレスリリースで、同庁がMEXCプラットフォームの運営者と特定した企業は、同国の「2024年仮想資産サービスプロバイダー法(Virtual Asset Service Providers Act, 2024)」に基づくライセンスを保有していないと発表しました。あわせて、執行措置を開始していることを明らかにし、一般の人々に対して同プラットフォームと関わる際には注意するよう呼びかけています。
ドバイ仮想資産規制当局は2026年6月22日の罰金通知で、MEXCとして営業する事業体が2022年から2026年4月まで、ライセンスを持たずにドバイの顧客にサービスを提供し、アラブ首長国連邦(UAE)の本人確認(KYC)要件を満たさないままユーザーのアカウント開設を受け付けていたと述べました。また、同事業体が当局に協力し、業務停止命令に従っており、ライセンスの取得を目指す意向であることにも触れています。
本記事の内容は投資助言ではありません。手数料、レバレッジ倍率の段階、サービスの提供状況は変更されることがあるため、取引の前に各プラットフォームの公式ページで最新の条件をご確認ください。

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